
妊娠検査薬は妊娠の判別ができる市販の検査薬
「妊娠かな?」と思ったら、たいていの人は妊娠検査薬を使うはず。
そこで、今回は妊娠検査薬のしくみや使い方、注意点などに迫ってみました!
妊娠検査薬のしくみ

受精卵が着床すると、数日の間に「絨毛」という胎盤のもとになるものが生えてきます。
そこからHCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)ホルモンが分泌され、尿にも排出されるため妊娠検査薬に反応するというわけです。
なお、HCGホルモンには胎児を守り、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの分泌を保ちながら、胎盤の成長を促す働きがあります。
最初はごく少量しか分泌されないものの、妊娠2~3ヶ月にはピークとなり、その後も妊娠中は分泌し続けます。
市販の妊娠検査薬はHGGが「50 mIU/ml」以上になると陽性反応が出ます。
HCGホルモン分泌量(単位:mIU/ml)
2週 |
0.2 |
3週 |
20~50 |
4週 |
200 |
5週 |
1000 |
6週 |
1000~6400 |
7週 |
4000~12800 |
8週 |
4000~256000 |
9週 |
8000~256000 |
妊娠検査薬で検査できる時期は?

前述したとおり、受精卵の着床後3~4日ほどで尿にHCGが出始めるので、早ければ次の生理予定日の数日前から検出可能です。
しかし、HGGの分泌量があまりに少ない(2~3週)と正しい結果が得られません。
妊娠希望の人だと、妊娠検査薬を早めに使ってしまう「フライング」の経験をしてしまう場合もあります。
妊娠初期だとうっすら反応が出て、その後に化学流産してしまう場合もあります。そうなると落ち込んでしまう場合も……。
妊娠検査薬をムダに期待しないように、きちんと検出するため、HGGホルモンが増える生理予定日の1週間前後を目安にするといいでしょう。
目安となる検査日
生理開始日 |
前回の生理開始日+生理周期+1週間前後 |
生理開始日 |
性交した日+3週間後 |
妊娠検査薬ってどうやって検査するの?
妊娠検査薬を使う際は、取扱説明書の指示に従ってください。
たいていは検査薬の先に尿をかける、あるいは尿をコップにとって棒の先につけるものです。
検査薬を平らなところにおき、数分待てば検査終了。
妊娠反応「あり「なし」の結果が出ているはずです。
妊娠検査薬は、2種類あり、生理日当日からチェックできるものは医療用医薬品。
それ以外は第2類医薬品。
チェックワンファストのような妊娠超初期から検査できるものは、医薬用医薬品になるので購入する人の氏名、住所、電話番号記入が必須です。
それ以外なら一般的なドラッグストアでも購入できます。
薬剤師さんが常駐しているドラッグストアでは、売り場にチェックワンファストの空箱が置いてあって、買う時に住所記入するケースが多いです。
妊娠検査薬はココに気をつけて!
受精卵が子宮で着床すると、HCGホルモンが出て検査薬に反応する。
ということはもうおわかりいただけたでしょう。
しかし、これですぐに「おめでとう」とならないのは、次の3つの疾患の場合も同様の妊娠反応が出るからです。
子宮外妊娠
受精卵が着床すべき場所(子宮)ではなく、卵巣や卵管、筋肉などに着床してしまうのが「子宮外妊娠」です。
これに気付かないでいると着床した組織が破裂して、おなかの中で大出血を起こし、命に関わることも。
胞状奇胎
胎盤を作る絨毛組織の一部がぶどうの粒のようになり、増殖してしまう「異常妊娠」です。
胎児は育つことができないので、掻爬して病巣を取り除かなければなりません。
発見が遅れると大出血を起こしたり、後遺症が残ったりすることも。
流産
実際には流産しているのに、子宮内に胎盤などが残っていて、陽性反応が出ることもあります。
放置すれば、感染症や大出血を引き起こすことも。
妊娠超初期には妊娠検査薬で陽性が出ていても、胎嚢ができないと、妊娠6週までに流産してしまう化学流産のケースもあります。
原因は胎児の染色体異常によることがほとんど。
そのため、妊娠超初期の流産で、自分自身を責めて落ち込まないようにしてください。
妊娠検査薬はあくまで「目安」
妊娠検査薬では「妊娠」していることがわかっても、それが正常なのか否かまではわかりません。
正確に「妊娠」といえるのは超音波で子宮の中に胎嚢を確認し、さらに赤ちゃんの心拍が確認できたとき。
ちなみに、超音波写真で胎嚢が確認できるのは妊娠4~5週、心拍は6週ごろとされています。
万が一、子宮外妊娠であれば妊娠5週目くらいに危険な状態になることも。
「妊娠かな?」と思ったら、まずは妊娠検査薬で調べて、妊娠が判明したらなるべく早く産婦人科を受診しましょう。
母子手帳を交付できるのも、産婦人科の医師が自治体に取りにいくように言われてからなので、まずは医師にかかることが重要です。
体験談:妊娠検査薬の結果を見た夫の反応

妊娠検査薬の結果を見たときの夫は、一瞬動揺したような感じでしたが、すぐにいつも通りの感じに戻って「良かったね」と一言、言っただけでした。
あまり芳しくない反応に嬉しくなかったのかなと少しがっかりしてしまったのですが、妊娠検査薬の結果を伝えたその日から夫の態度に変化が現れて、以前よりも優しくなったのです。
元から優しい夫ではあったのですが、妊娠がわかってからというものは今まで以上に自分のことに気を遣ってくれるようになり、むしろ妊娠している私自身以上に神経質になっている部分があるようにも見受けられました。
色々気を遣ってくれた夫
食べる物や体に負担が掛かることなどに対して、とにかく私とお腹の中の赤ちゃんの負担にならないように気を遣ってくれました。
私の場合、つわりはそれほどひどくはなかったのですが、つわりのことで辛いことがないかと聞いてくれたり、「妊婦は臭いに敏感」という話を聞いたからなのか、帰ってくると真っ先にシャワーを浴びて外の臭いを消すようにしてくれたりしていたのです。
私としては臭いはそれほど気にならなかったため、そこまでしなくてもと思っていたものの、それでもそのような気遣いを嬉しく感じました。
妊娠報告時に反応が薄かったワケは?
色々気遣いしてくれる夫に感謝しながらも、私にはずっと不思議に思っていたことがありました。
それは、妊娠の報告をした時になぜあまりパッとしない反応だったのかということ。
思い切って出産後にそのことを夫に聞いてみました。
すると、妊娠初期は流産をしやすいだけに、あまり最初からはしゃいで万が一最悪な結果が起きてしまったら余計に辛くなるから、あまりはしゃがないようにしたというのです。
その話を聞き、そこまで気を遣ってくれていたのだなと思うと本当に嬉しくなりました。
そして、夫をはじめ、周囲の人の様々なサポートに支えられて無事に出産をすることができて本当に良かったです。
夫の気遣いに感謝!
本当は妊娠報告を聞き、大いに喜びたかったところを我慢して、妊娠がわかった時から気を遣ってくれていた夫には本当に感謝をしています。
たしかに今から考えれば、初めての妊娠で無事に出産をすることができるかどうかもわからないうちから、はしゃいでいたら出産に対するプレッシャーが強くなっていたかもしれません。
そう考えると、このような気遣いはとてもありがたく、おかげで私自身も舞い上がり過ぎることなく、ある程度落ち着いた気持ちでいられたのだと思います。
もちろん、育児にも積極的にかかわってくれています。

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